おとといの夕方、Katzが突然、「今日は天気もいいしさあ、こんな日あんまりないしさあ、子ども達も喜ぶしさあ、だから早く(店)閉めて外でなんか焼いて楽しくやろうやあ!」と言い出した。北海道の夏は短い。夏至に向かって、今が1番、日の長い季節なのだ。夏至が過ぎると日は目に見えてどんどん短くなる。11月あたりになるともう午後の4時なんて完全に夜の入り口だ。そこへきて、今年は寒いし雨も多いもんだから、次いつまたこんな日がくるかもわからない。そんな訳で、いつもより早く店を閉め、残りご飯で友だちと一緒におにぎりを作り、Katzは炭を熾す。私は子ども達をそれぞれの場所に迎えに行く。そうして、夕方から小さな宴会が始まった。
今年は寒かったこともあって、お花見をする人達を一人も見なかった。私が この町にきた10数年まえには、まだ神社のサクラの木の下で、宴会をしている人達が何組かいたと思う。寒い夏が続く。人とひとの間はどんなだろう。
私が子どもの頃には、沢山宴会があった。高知では「お客」という。お客には、子どもからお年寄りまで全世代が招かれ、どこそこの家が建前だとか、どっかのおんちゃんの厄抜けだとか、いろいろなことでとにかくよそのお宅上がりこんで「皿鉢(さわち)」という、高知流オードブルをみんなでつつく。これは、女の人がいちいち立って働かなくても一緒に楽しめるように予めこしらえたものが、大皿にどんと盛られている宴会料理で、一皿の上には、お寿司からフライから、煮物、酢の物、デサートの羊羹まで、いっしょくたに盛り付けられている高知らしいものだ。酔っ払ったおんちゃんがいたり、厚化粧の友だちの母さんが燗をつけていたりする。人とひととが、日常的に表も裏もひっくるめて交差して、その中で子ども達もいろいろな大人たちを見ながら大きくなった。
そんな風であったらいいなあ、大人になって親になった今、「お客」は自分達でやる番だ!
ゴマちゃんとティム。ゴマちゃんの素晴らしいコミュニケーション能力&意欲で、2人の会話がはずむ!
Katzはいつも何かを焼いている「あい!牛肉やけたよ!」
それから、夜には思いがけなく素晴らしい再会がまっていました!
どの位ぶりだったろう。オマールとダウダ兄弟が顔を出してくれた。
「いつもいつも、(君たちのこと)話してたんだよ」と私が言えば、
「そう、同じ。電話しなくても会わなくてもココ(胸を指して)で分かるね。シスター。」
とってもとっても嬉しかった。もうすぐまた、セネガルに帰るんだねえ。
考えてみれば、生まれた国や県や年代や、いろいろなことが違っている友達が集まって一つのものを食べたり飲んだり、楽しんだりする。すごいなあ。うちらの世代の「お客」も、子どもの頃のそれに負けないくらい楽しい。
今年は、いっぱいお客がありそうな私達です。
あや
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