育児ブルース

昨日は「秋分の日」。セガレ達をいつも預かってくれている子育てサポートのOさんに予定があり、やむなくの子連れ出勤となった。前半は店の外でクルミ採りなどをしていてくれたので（そうか、あの子たちもそろそろ手が掛からなくなってきたものよ）と感じながらレジ周辺の仕事をこなしていたのだが、程なくして長女が大慌てで店に飛び込んで来たかと思うと間髪いれずT次郎が３メートルほどの釣竿を持って乱入。「おめえ、コレでぶっさしてムロ（ジャガイモやカボチャなどの野菜を冬季保存しておく冷暗所）に入れてやる！」と泣きわめきながら攻撃開始。家族連れ子ども連れのお客さんが見守るなか、竿の先端がしなるたびに（ああ）とか（まあ）とかいった小さなざわめきが起こり、その後も何度か長女の挑発にT次郎に火がつくも、なんとか場をとりなしての終結となった。店内に流れるブラジル音楽が切ない・・・

 

何のことはない、いつもの姉弟げんかであるが店でこれをやられるとどっと疲れる。ノーカット版「辻谷劇場」をお見せしているようで自分の店でありながらいっきに居心地が悪くなり、一刻も早くここを脱出しなくてはという思いに駆られる。そんな訳で午後からはセガレ達の愛する和琴半島まで車を走らせた。祝日に店に立てないのは残念だ。こんな日に限って久しぶりの友達とか年に１回の旅の人などが来てくれたりするものだからね。今日も何年かぶりでGさん親子が来てくれていたとKATZは言った。会いたかった！

 

最近、妙に疲れている。

先日、娘の担任の先生からのモーニングコールで目覚めた時には驚いた。「寝坊いたしました！」と正直に自白した後、長女は悪びれもせず登校していった。学校では、「うちの母ちゃんは夜遅くまでお仕事しているから疲れています。」と話してきたという。嫌にツボをおさえた娘の釈明に、不憫さとこざかしさの入り混じったような複雑な心境になった。

 

和琴半島では、もうすっかり秋だというのにセガレ達は水着になりザリガニ採りや魚釣りに時を忘れて夢中になっていた。時々、ふと私の存在を思い出したように何かを聞いてくる。「母ちゃん、ここには塩鮭はいるか？煮魚は？」真剣な目をして見つめるので、アホだなと思いつつも取り合えず「いないよ」と応える。なぜか優しい気持ちになる。

今日の和琴では、沢山の友達に会った。皆、子どもを連れていた。夕方ごろ、それまで曇っていた空から何本もの光の筋が伸びて、遠くのほうに見えるキャンプサイト周辺でも、沢山の家族連れの人たちが空を見上げているのが見えた。どの人もきっと幸せなのだろうな、と思った。気がつくと、セガレは私の友達に「ウルトラマンダイナってしってる？タイガーマスクは？エルカネックは？」と尋ねていた。友達が結構な割合で「知ってるよ」と言うので、明らかに嬉しさで鼻の穴が膨らんでいた。

  ザリガニポイントにて「いるいる！」「みせてみせて！」

夕刻、薄暗くなり始めた和琴半島を後にした。車を走らせ、バックミラー越しにセガレ・ムスメ達の顔を眺め、（今日もいい日だった）と思った。今日１日、辻谷商店を切り盛りしてくれたKATZやN美嬢、Y田さんにも感謝です！会えなかったけれど、お店に来てくれた皆さんありがとう！サンキューです。 　　あや

 

子ども達へ ・・・・

 

良く聞いて欲しい

君たちには一人の母ちゃんでも

母ちゃんには４人のおまえたちだ

だから母ちゃんに何かを質問するときには、順番にして欲しい

 

トイレに行きたくなったら、小さい用なら一人で行くか

きょうだいの誰かについて行ってもらうように

おまえたちにはまだ分からないだろうが、

おまえたち一人のトイレ時間が５分だとして

母ちゃんが４人ひとりひとりについて行くと

合計で２０分になる

それが一日に三回となれば６０分、つまり一時間だ

それが一ヶ月、約三十日続けば

３０時間だ

いずれ、そのことの意味がわかる日が来る

 

子ども達よ

DVDの音声が中国語になっていたからといって

そんなにあばれないで欲しい

そんな時はいちいち二階にいる母ちゃんを呼ばなくても

そこに父ちゃんがいる

父ちゃんは大抵の場合、ツイッターをやっているだけだから

是非、父ちゃんに気軽に相談して欲しい

もう一度いうが、父ちゃんはそこにいる

 

子ども達よ

火曜日のパンの日に母ちゃんがおにぎりを持たせたからといって

そんなに怒らないで欲しい

クリームシチューにおにぎりが合わないなんて

誰が決めた

そんなことを言う人がいたら母ちゃんがお話しがあるから

ここへ連れてきなさい

そもそも、心配することはない

最低でもおにぎりを持ってきている子はもう一人いる

お前達は双子なのだから

 

子ども達よ

ディズニーランドや旭山動物園に行った事がないと

がっかりしたりうらやましがったすることはない

行った事がないということは、行ける楽しみがあるということだから

それにああいうところは年々バージョンアップするのだから

もうちょっと後で行ったほうがいい

それにそれに

おまえたちの生まれたこの町にも

来たくて来たくてやっと訪れる人が沢山いる

そこに、おまえたちは暮らしている

 

子ども達よ

おまえたちはもう充分気づいていると思うが

母ちゃんはおまえたち一人ひとりをほんとうに大切に思っている

やっとそのことをおまえたちにお話しできる時間には

おまえたちはもう眠っている

 

子ども達よ、どうか明日が幸せな日でありますように

すべての子ども達に

 

 

 

 

 

 

Comments

[投稿情報: 陽真かぁさん]

辻谷家の子ども達よ

よくお聞き
自慢じゃないがうちは、休みのたびに
牧場放置だ
ディズニー？旭山？
なんのこと？

君たちの母ちゃんは
か～な～りパワフルだ
おばちゃんには真似できない

そんな母ちゃんは
間違いなく
愛されてるよ

君たちにも
私たちママ友にもね

[投稿情報: あや]

陽真かあさん、又の名をみゆきちゃん

全てのことに恵まれて本当にシヤワセな自分だと
思います。愛いっぱいのコメントありがとう！
ご存知のとおりのワタクシですが、これからも
沢山の面白いことや美味しい事などをいっぱい
やっていこうね、と思います。そこには是非とも
みゆきちゃんの存在が必要です！
これからも、いっぱい遊ぼうねえ！！
アリガト、サンキュー♪

[投稿情報: ポロンノの中の人]

素晴らしい文章！
言葉もありません！
育児ブルース！

[投稿情報: あや]

ポロンノの中の人へ
あなたはもしや、うちのセガレ達が海賊だと思ってい
る、例のあなたでしょうか？
あなたからのコメント、感無量です！

[投稿情報: フジワラトシカズ]

後半の詩のタイトルが『育児ブルース』なのでしょうか？
傑作です♪
いつか唄ってくださいな〜
本気で期待しています。(^_-)-☆

[投稿情報: mappiママ]

初コメします☆まっぴの母です！

あやさんのパワフルさにほんと頭が下がります。

私は4人の子供や仕事言い訳に何でも中途半端…
そんな中途半端さに心折れそうになる今日この頃です。

まっぴに「お母さん、なんか怒ってる顔してる」といわれ、無意識に険しい顔をしていた自分にショックを受けてしまいました。

特にこだわりもなく面白みのない自分と対称のあやさん(そして辻谷家のみんな)の姿は私にとって憧れです！

そうそう、今日保育園の朝のシール張りのとき、先に来たTちゃんがさっとHちゃんのシールブックも用意したのを見てなんとも微笑ましい気持ちになりましたよ♪

[投稿情報: あや]

トシさん
私の日常がブルースです。
歌？それはないでしょう（笑）顔ひきつって歌えない
ですよう。今日も４人と楽しい休日、長いです・・・

[投稿情報: あや]

mappiママさん
私こそ、mappiママも４人いるのにパンとか焼いて
凄い！と思ってました。あんまり大声で怒鳴ったり
しないし、穏やかだなあと。「お母さん、怒った顔
してる」と言われてるうちはまだいいよ。私なんて
頬ずりしたら「母ちゃん、ヒゲ痛い！」と言われる
ようになりました。
大人も子供も交えて、なんか面白いことして遊ぼう！