夢は大きく インテリジェンスは低く 辻谷商店+つじや食堂ブログ

雨の日

昨日の弟子屈は、午後から大雨でした。生まれ故郷の高知では「雨が下から降ってくる」とよく言いますが、昨日の雨はまさにそれ、大粒の雨がアスファルトに叩きつけられたのち、再び地面から跳ね上がってくるような激しい雨でした。北海道に暮らし始めて１０年ちょっとになりますが、初夏から夏にかけての北海道は、確かに雨の降る日が年々多くなってくるように思います。また、突然の猛暑や寒さといった気温の変化が、まるで山のお天気のようでもあります。ですから、旅の方などは「持ってきていなかったので・・・」とＴシャツや反対にフリースを探していかれることもしばしばです。テントセールのＴシャツや、ＵＳＥＤのパタゴニアのフリースなどは、こうして遠くからこの町を訪れた方たちに連れて行かれることが大変多いのです。

旅の方ではないのですが、昨年の春ごろでしたか、一人の若い男性がバイクで辻谷商店に見えました。「予想以上に寒かった」様子のその方は本当に軽装で、バイクに乗らない私でも「こちらにお住まいの方ではないのですね？」と分かるほどでした。伺えば、釧路に転勤されてきたばかりということ。あまりにお気の毒な様子でしたので、その時はフリースを（バイクだと風が抜けてしまうのですが）着て帰っていただきました。その後、カレーを食べに来てくださって、フリースと共に関西のタコヤキのお菓子を頂いてしまいました。

この方、先日バイクでまた走行中に突然の雨に降られたということで辻谷商店にいらっしゃいました。濡れてしまったので、とりあえず着替えになるものを、と入って来られました。ティーシャツ、パンツ、から始まって、お帰りの際にはほぼ全身、バッグからブーツまで辻谷商店で選んで下さったものになっていました。この方に連れて帰ってもらう運命だったかのようにバチッと似合う全てと、雨に降られて着替えを探しに見えたのに、「出会って」しまって買っていってくださることになったこの方がなんだか面白いなあ・・・と思い、写真を撮らせていただきました。ありがとうございました。今度はちゃんと温かい格好をして、バイクに乗って来てくださいねえ。

 ジャケットの中に重ね着しているロングスリーブシャツと、Ｔシャツから、Ｋａｔｚお勧めのドイツワークパンツ、足元のジャスティンブーツ、そして背中のマウンテンバッグまで全て選んで頂きました。たしかご職業はパイロットさん。もともとこの方の着てきたものだったかのように、本当に良く似合っていました！

辻谷商店には昨日も入荷がありました。雨降りの日のディスプレイはなんとなくウキウキするものです。キャンドルの灯りも、雨の日にはしっくりるものだなあ、と思い昨日はあちこちに灯しました。

   キャンドルが充実しました。

 オールドマンズテーラー製の製品も届きました。

靴下にサスペンダー

そしてリネンパーカー（長袖もあります）

こちらはリトアニアリネンのバスタオル。品質が良くお値段もお手ごろです。

私の大好きなヨーロッパのこどもの靴。良質の皮と洗練されたデザインが今の製品ではなかなか見つけられないデッドストックの靴です。

 

おまけ：人生を唄う窓辺のＴ次郎

 それでは、本日もいい１日でありますように！　あや
  
  
  
  
  

 

 

母、帰る。

２週間ほどの予定で、実家からはるばる家事もろもろの手伝いに飛んできていた母を、空港まで見送った。今日は、いつもなら通らない阿寒横断道路を通って空港まで向った。途中、アイヌコタンで車をとめて、お友だちの郷くんフキちゃんのお店、喫茶ポロンノで昼食をとった。以前母が来たときにも、Ｋａｔｚに連れられポロンノでとった食事が本当に美味しく、体中に沁み込んだと話す母は、今日も「ああ、これやったこれやった」と懐かしい舌の記憶と今まさに口にしているお料理の味が重なり、本当に美味しそうに最後の汁まできれいに頂いていた。

私達が入店した時分には、私達のほかにもう一組が食事をしていただけのポロンノも、気がつけば満席となり、また新たに中年のご夫婦が「席、空いてますかア？」と入り口から細長いポロンノの奥に声をかけていた。「すぐ、ここ空きますう」とその方たちに声をかけ「ここは私がだすわねえ」と財布に手を伸ばす母のこめかみに混じる白髪を見たとき、急に涙が出そうになった。急いで「私が出す出す」と言いながら忙しそうに切り盛りするフキちゃんにお代を払ってポロンノを後にした。車に乗ってからも、母はフキちゃんがうんと綺麗な人やとそのことばかり話し、最後に「あんなに綺麗やもの、郷くんが気に入るのもわかるねえ」などと、私に言っているのか独りごちているのかわからないような口ぶりで、窓の外に向ってブツブツ言っていた。

８年前長女を出産してからこれまで、たびたび手伝いに来てくれる母であるが、ここ数年は年に２回は必ず、緊急で子どもの一人が入院などという突然の事態にも、航空券代などは一切気にせず飛んできてくれていた。そのたびに大きなバックパックに魚や野菜をどっさり詰め込んで来るのであった。その一つ一つが父の手によって天才的に梱包されていて、その荷解きをする時でさえ、しっかり結わえられたビニール紐の結び目に「親の愛」というものを感じることができる。荷造りをしている父には、荷解きをしている私の姿や果実をかかえる孫たちの喜ぶ姿がずっと頭の中に思い描かれているに違いないことが、はっきりと見て取れる。

山登りが好きな母は、これまで何度かＫａｔｚや辻谷商店のスタッフなどとこの近辺の山にも登った。ポロンノの郷ちゃんには、キトピロ（行者ニンニク）採りに森深くまで案内してもらったこともあって、いつも「ああ、楽しかった。もういつ死んでもえいばあ楽しんだ」などといってカラカラと笑う。今回は私の長女と私と母の３人で、初めて西別岳にも登った。「ここは、おばあちゃんにはピクニックや」と軽々登っていく姿を、孫である７歳の長女は息を切らしながら追いかけていた。

そんな風な母であるが、いつの頃からか「もう、次はここへ来れんかもわからん」と言うようになった。そんな言葉を聞くにつけ寂しいような困ったような気持ちになる私達をよそに、本人はカラカラとしている。老いていくということよりも、人生にはなにがあるか分からないのだからというような気持が込められているように思うのだが、私にしても母と過ごす一つ一つを、どこか意識して記憶に刻むようなクセがついてしまっている。いつかは必ず終わりが来るであろう何気ない日常の一つ一つを、できることなら１滴残らずこぼさないでいられたらと思う気持ちにちかい。子供達にしても、この幼い時代はいつか（それも思っている以上に早いいつか）終わりが来る。そんなことを考えているから、私は今を生きていると同時に思い出の中に生きているというような感覚が、平行してある。今日の母の姿も、もう思い出の中にある。

今回ひとつだけ残念だったことは、母の口から「もう、役にたたんなったねえ」という言葉が出たことだった。実際は全くそんなことはなかったのだけれど、「そんなことないって」と言えずに何度か白い時間が過ぎた。「そんなことないって」。簡単な言葉なのに家族がゆえにかけられない言葉があるように思う。仕事と育児に不器用な娘と、忙しい母になんとかすがり付こうとする孫たちを目の当たりにして、多少の無力感もあったことだろう。母の手助けに感謝すると同時に、気がつけばまた同じ場所に立っている自分を思い知り、夏はいつもこんな気持ちになるなあと可笑しくもある。

本日の辻谷商店、いつもなら水曜日定休にもかかわらず沢山の方々に来ていただいていたとのこと。「今日も（カレー）沢山作ったで」というＫａｔｚは、ビールとハンバーガーの後、早々と寝床に入った。私は、明日からの辻谷商店を楽しみに眠りにつくことができる。家族旅行の方が沢山訪れるこの季節。この町でいい時間を過ごしてもらえたら、と、お客さんの姿に我が家族の姿をかさねたりしている。　　　　　あや

 

この写真を見て、自分も母であることに今気がついたトンマなわたくし。

トリビーノ現象＠辻谷商店

昨日につづき、本日の弟子屈も暑い１日でした。めったにないことですが、本当にまれなことなんですが、ウワサにしか聞いたことがなかったくらいなんですが、本日の辻谷商店には、朝イチから「トリビーノ現象」が発生していました。

いつもよりちょびっと早く出勤した私ですが、開口一番「とりあえず、ビール！」というセリフが口をつき、言われた方も何かに遠隔操作されているかのようにビールサーバーの接続を素直に遂行し、やや小さめのよく冷えたグラスに、クリーミーな泡と共に黄金色の麦汁がそそがれました。仕事前のとりあえずビールなこの現象「トリビーノ」はスタッフにも現れ、これから始まる長く暑い厨房での戦いに備えてのキビダンゴ的な役割を果たしていました。

私に限っては、「トリビーノチョコレート」までいってしまい、冷えたビールとなめらかなチョコレートを交互に口に運ぶ、オープン前の湯の島３丁目辻谷商店午前９時４０分！どうぞおみたいなことにまでなってしまいましたが、おかげさまで体の動きもなめらかになり、次々と入荷してくる雑貨もろもろの荷解きに精を出すことができた１日でした。よかったあ！

トリビーノなスタッフのＮ美ちゃん。カメラをかまえた頃にはもうビールは飲み干された後でした。 「もう１杯！」

注※　１杯でやめときました。念の為。

 

 ただでさえ暑い厨房が、丸１日のスープどりでさらに暑くなる！

大鍋から溢れんばかりの食材から滋味タップリのスープが生まれる。時間を追って様々な食材が追加投入されていくのだが、それはＫａｔｚ以外誰も良く分からない工程である。

 

金色に輝くスープ。塩をちょっと足しただけでも美味しいスープであるが、たまにこれで作ってくれるラーメンがまた素晴らしい。最近食べてないなあ。

 

 灼熱の厨房風景

 

この夏から高校生アルバイトの、カワイ子ちゃんＨちゃん。

Ｋａｔｚいはく、「彼女のタマネギのみじん切りは感嘆に値する！」お料理上手、夢はパティシエの女の子。 

 

 年々、具材が増えていっているような気がする野菜カレー。そそり立つ野菜たちを倒さないようにテーブルまで運ぶのは意外に難しいのである。

 

つじや食堂、辻谷商店には内地からの方や海外からの方が沢山みえるようになってきました。Ｋａｔｚはオーダーが混んでくると厨房にこもりっぱなしになるのですが、１杯１杯本当に真剣に仕上げていく様は、日々ぶれることがありません。このカレーがみなさんの栄養となってまた、元気に旅や日常を続けられますように！

 

辻谷商店にも、北欧や日本のキャンドルが沢山届きました。毎日買い付けた荷物が届くので、お店の前に運送業者さんのトラックが止まるのが待ち遠しい日々です。この後も、台所雑貨などが届く予定です。あ、ヘンプソックスも届きました。

 

　　　　　　　　　　　　

これは高校生アルバイトのＨちゃんが、朝おうちで焼いて持ってきてくれたシフォンケーキ。ほんのりと甘くてフワフワのやさしい味のケーキでした。ありがとう。

 

ケーキを食べながら、歴代の高校生アルバイトの子たちのことを思い出していました。みんなもう大人になったかなあ。なにしているのかなあ。時どき、ふいに顔を見せてくれるかつての高校生のことを懐かしく思います。みんな、弟子屈に戻ってきたら元気な顔見せてね。もうすぐお盆です。

 

 

 

 

 

今日の写真は娘のレゴブロックカメラを使用。なんだかボヤケテいる写真が撮れた。撮っていると小さい子どもが不思議そうに見ていた。「かーしーてー♪」って言われたけど、「これはダメなのう」と応えたから、オモチャで遊んでいるケチなオバチャンと思われた、と思う。

　　あや

 

 

  
 
 
 
 
  

弟子屈インド化現象

みなさんこんばんは。日本の端っこの弟子屈町にも、猛暑が届いた今日、朝から気温がぐんぐん上がり、午前中の段階で温度計は35℃を指し、正午のお知らせとともに36℃を越える事態となり、それくらいになりますと、つじや食堂の厨房内の気温は軽く40℃を越えてきまして、つじや食堂がインドと化して、訪れるお客様にも思わず、『ナマステーシャチョウッ！」とインド商人の様に声をかけそうになる始末、冷凍庫の中のガリガリ君梨味がブッタの様に神々しく冷気を放ち、一口、口に含みますと、『あっっ、』と往年の日活映画のような声をあげてしまう、わたくし四児の父。ガリガリ君の冷たさが脳天にまで達し、その美味さと相まって、正にシャクティーパットを受けている様でもあります。えー、暑さのため、文章にも、かなり異常をきたしておりますワタクシですが、まあ本当に暑い弟子屈町であります。こんな事を書いておりますと、岐阜県の友人や、九州、四国にお住まいの友人達に、『ナーニッヲッ！軟弱なっ！バーローッ！』と怒られてしまいそうでありますが、そもそも、扇風機も冷房も無く、揚げ油が地獄のようにたぎっている前で、生粋の北国生まれのリアル、ガリガリ君のワタクシが、南インド風カレーなんてのをですネ、お作りしているのですから、本当にインドの牛みたいになってしまったらどうしよう！とちょっと心配です。

そんな、気温も人もインド化している、皆様の辻谷商店、食堂でありますが、陰の首領ミスターXこと、あやブーはじめ、スタッフ一同、元気元気に皆様のお越しをお待ちしております。商店には買い付けて来た商品が続々と届いておりまして、北欧、英国のキャンドルや、日本製の普段使いに大変宜しいキャンドル及び、ホルダー類、フランス、ドイツからはヴィンテージ、デッドストックのレースなども入荷して来ております。近頃、特に好評のアクセサリーは、あやブーが買い付けた品が並びました。

辻谷商店は、買い付けた商品の入荷が多いため、その一つ一つをブログでお知らせするのが、非常に困難です。辻谷商店内の原野recordにはブラジル、アルゼンチンから多数、名盤が入荷して来ています。また、国内盤も多数入荷して来ています。なまらカッコいいバンド『SAKEROCK』は、ほぼ全タイトルがそろっています。また、良質の音源を多数リリースしています３３３Discの盤も多数入荷して来ています。試聴もして頂けますので是非お気に入りの盤を見つけて下さい。

後１週間でお盆となります。連日、多数のご来店をいただておりますが、つじや食堂は、混み合いますと、オーダーを頂いてから、お待たせする事もあるかと思います。ご迷惑をおかけし申し訳ありませんが、一食、一食丁寧にお作りしますので、どうか、ご理解のほどよろしくお願い致します。

それでは、明日も暑くなりそうですが、ご旅行中の皆様、遠くに住む友人の皆さん、どうか体調等崩される事の無い様、お元気でいて下さい！皆様のご来店をお待ちしております！ごきげんよう！

　　　ついにリリースされました！PUPA２年ぶりのニューアルバム！素晴らしい作品です。 

Pikaia Pandeiro Special LIVE In 辻谷商店！！

きたきたきたうあーー！！皆さんこんにちは！蒸し暑い気怠い午後の辻谷商店よりBIG NEW'Sですよっ！！来る、９月５日（sun)に東京より３年ぶりに、Pikaia Pandeiro Special(ピカイア　パンデイロ　スペシャル）のLiveが決定しましたー！今回は、北海道Tourの千秋楽に辻谷商店です！！このバンドは、ブラジルの黒人色の強い地方、北東部（バイーヤ）の音楽、リズムを基調に、Rock、Punk、Ska、Jazzの要素を盛り込み、その唯一無二のサウンドで、東京を中心に活動している、スーパーアフロ　ブラジリアン　ロックバンドです！！言葉で伝えるのが本当に難しいのですが、世界に２つと無い、そのサウンドが３年ぶりに辻谷商店に帰って来ます！！是非是非、お誘い合わせの上、お越し下さい！音楽ファンもそうじゃない方も、同じ時代に生まれて、このバンドを観ずに終わってしまうのは、本当にもったいないですよ！ねえ、半田君！！　さて、メンバーなのですが、、、、

トランペットの渡辺隆雄さんは、忌野清志郎さんのバンド、New Blue Day Horns、オリジナルラブで活躍し、自身がリーダーを努める、PPS、山開き、Missing Linkなどでも極めて高い評価を受けている、トランぺッターです。僕がこの世で一番好きなペッターであり、本当に人柄、音柄、全てが素晴らしいアーティストです。

パーカッションは小澤敏也さん！パンデイロ（ブラジルの代表的打楽器）、ジャンベ（西アフリカの太鼓）etc、、に精通し、その全身全霊のプレイは、いつも観る者に感動を与えているアーティストです。僕はいつも小澤さんのプレイを観た後は、勇気と元気をごっそり頂いて帰ります。道東に住む全ての打楽器好きに、是非観て頂きたい！必見！！！

助川太郎さん、小森慶子さんは、初、辻谷商店です。コーザノストラ、渋さ知らズ!!のメンバーだったの事なので強力であられる事、間違いなし!!  

Pikaia Pandeiro Special(PPS)のライブは９月５日（sun)、開場は18:00、開演は19:00からとなっています。料金は前売りが￥2500、当日￥3000です。小学生以下は無料です！ご予約は015−482ー4020、または、コメントからお願いします!!どうか、どうかお見逃し無く!!辻谷商店、５０本あまりのライブの歴史で動員記録をもち、熱狂させているバンドの登場です!!あーー！いまから楽しみです！皆様のお越しをお待ちしています。

01 Peach Rockをダウンロード

http://pikaia-pandeiro-special.com

どうか、よろしくお願い致します！ご予約お待ちしています！！　

Special Thanx Kingrafix Genta Tanaka

 

＜８月の営業日・時間のお知らせ＞

全国的に夏休みに入り、道東の田舎町にある辻谷商店・食堂にも内地の方々がたくさん訪れてくださいます。通常は水曜日定休ですが、下記のとうり営業いたします。宜しくお願いします！

８月４日および１１日の水曜日両日とも　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　辻谷商店１０：００～１６：００　つじや食堂１２：００～１４：３０（オーダーストップ）１５：１５

その他の日は通常どうりの営業時間となります。でもでも、カレーは無くなり次第終わりになりますのでご了承くださいね！！

 

 

シャララ、１２年目の夏

全国的に夏休みに入って、辻谷商店前にも道外ナンバーの車が沢山とまるようになりました。今年は隣の道の駅にも、キャンピングカーや自家用車を快適に改装したバンで旅する、熟年ご夫婦の方々を多くお見かけいたします。時にはどこかで釣ってきた魚をバンの外に干して干物をこしらえている方や、洗濯物をはためかせている車などもあって、ここのところ続いている道東にしてはムンとムシ暑い空気と湿度とあいまって、久々にどこかへ旅に出たい衝動に駆られております。

辻谷商店は１０時オープンですが、つじや食堂は１２時オープン。そのため、本日もオープン前から何組かのお客さんが入り口付近で食堂が開くのを待って下さっていました。Katzが一人で仕込をしているのと、丁度お昼ピッタリにチキンが蒸しあがるようにしているため、大きな圧力鍋がシュッシュシュッシュ蒸気を上げている音のする中、気長にお待ち頂いている皆さんには本当に「今、美味しいのこしらえますからあ！」という想いでおります。いよいよチキンが蒸しあがり、Katzが圧力鍋の黒いつまみを上に引き上げ、シューーーー！！蒸気が上昇したところで「お店あけるよう！」となり、やっとオープンとなります。

そんな辻谷商店・食堂も１２年目の夏を迎えました。１２年といえば、１年生に入学してから中学、高校を卒業するのと同じ年月ではありませんか。そう考えると何かイタズラに時を重ねてしまったような恥ずかしさを覚える訳ですが、今日もこうして店を開けられることに感謝して１日１日を重ねていきたいと思います。店をやるっていうのは、本当に楽しいことです！ああ、今まで何人の方がこの店のドアを入って来てくれたのだろう？今日はどんな方が来て下さるんだろう？今、これを書いている時はまったく知らないアナタと明日はお話ししているかもしれない、などと想像するのは楽しいものです。

旅人の多く行き交うこの季節、いつにもまして自由な空気が、道東の小さな店にも流れます。食堂などは、沢山の方が来て下さってバタバタとしてしまう時間もありますが、どうかどうかここでの時間が楽しいときでありますように。さあ、今日から８月！　あや

 

仕入れ合間のつかの間の休息で、象に巻かれるKatz（タイランド）

ウイスキー色の街で

みなさんこんばんは。今年の弟子屈の７月は雨が多いです。いまも外では雨がシトシトと降っています。

時が経つのは早いもので、今年ももうすぐ８月です。小学生の娘は昨日が終業式でした。そのまま校庭でキャンプとなりジンギスカンを食べて、花火をやって、学校一周きもだめしとゴールデンコースの楽しい夏の日の一晩を過ごしました。

そして、先日、２５日の夜には以前よりお知らせしていました、吉川忠英さんのLIVEを辻谷商店にて開催しました。遠くより足を運んで頂いたお客様、ありがとうございました。心に残る夜をまた過ごせる事になりました。吉川忠英さん、東北海道の小さな街まで音楽を届けて下さって、本当にありがとうございました。LIVEが終わって２日経ったお店には微かに奏でて頂いたギターの音色の余韻が残り、少しの、なんともいえない祭りの後の寂しさが漂っていました。そして今年も、日本の隅っこの北の街にも夏休みがやってきました。

静かに、力強く、この日のLIVEは始りました。

 

MCでは興味深い様々なお話を聞かせて下さった忠英さん。

この日のLIVEには、お父さんと一緒にアコースティックギターを弾いているという可愛らしいお客さんが、最前列で最後まで熱心なまなざしを向けていました。写真は優しく語りかける忠英さん。 

LIVEの後の優しいひと時、忠英さんを囲んでのTOURの最後の夜は短い夏の楽しいひと時となりました。さあ、いよいよ８月です！今日も暑い一日でした。そして、９月には３年ぶりに、あのバンドがやって来ます！次号に乞うご期待下さい！！

Photo by Mr. Thoshi (tolio desine)

吉川忠英 Live in 辻谷商店

みなさん、こんばんは！北緯４３℃の弟子屈原野よりお知らせです！以前よりお知らせしていますが、明日はいよいよ、吉川忠英さんのLIVEを午後７時より辻谷商店にて行います。ご来場お待ちしています！

尚、明日の営業ですが、LIVEの会場準備の為、食堂の営業は、14:30オーダーストップ、15:00閉店とさせて頂きます。ご迷惑をおかけしますが、ご了承のほどよろしくお願い致します。

LIVEは18:30開場、19:00開演となります。テーブル席は前方に数席ご用意させて頂きます。生ビールやハイボール、ソフトドリンクの販売は致しますが、食事等の販売は致しません。どうかよろしくお願い致します。

いま、子供達が寝息をたてているなか、吉川忠英さんのプロデュース、全編ギターを弾かれているアルバム、『岡本おさみアコースティックパーティー』をヘッドフォンで聴きながらコンピュータに向かっています。曲は吉田拓郎の名曲『落陽』、唄うはソウルフラワーユニオンの中川敬さんです。最高です。もう申し上げる事はありません。明日のライブを開催できる事、本当に幸せに思います。どうか、もし宜しかったら、２０１０年の夏の日の夜を弟子屈の小さな食堂でお過ごしになりませんか？是非、沢山のご来場、お待ちしています。 
 

狭いながらも楽しいわがや♪

本当は入用でなかったけれど、子供達が握ったり傷をつけてしまった為購入することになったものが多々ある。先日の「特価！豚肉ミンチ５００グラム　３９８円！！」もそうであった。我が家ではミンチを購入するときはハンバーグの日だけで、それも牛豚合い挽きになっているものを買う。そもそも私の中で、ミンチという存在に対する信頼が薄く、このように細かく砕かれるに至ったミンチ達の本性に、陳列棚の前で懐疑的な眼差しを向けてしまうのであった。ハンバーグにしても、「普通の肉買ってきて自分ちで叩いてミンチにした方がゼッタイ旨いってえ」というＫａｔｚの助言もありそうしたいのはヤマヤマなのだけれど、いつも時間に追われての支度とあっては、やむなくミンチを買っている。

そんな訳で、今回の「特価！豚肉ミンチ５００グラム　３９８円！！」には閉口したが、娘が思わずパックのビニールに親指を押し込んでしまったので、買うのだ、という事実には変わりなく、潔く買物カゴに入れた。

次の日の朝、「おはようございますう」とご近所の岡本のおばあちゃんの声がする。私がネボスケなのを知っているのでいつも遅めの時間に来てくださる。「ほれ、これさ今採れたんだけども食べるかな？」そういって持ってきて下さったのは、朝露のついたパリパリのキャベツにビュンビュン伸びた香りのいいニラ、それから大根にサラダ菜に二十日大根！

天から「汝よ、今夜のおかずはギョウザにせよ」という声が聞こえてくるようでありました。ということで昨晩のおかずはギョウザ。作るのはもちろんＫａｔｚであります。パチパチパチ♪

陳さんと化し、 ギョウザの皮に具材を軽快につつんでいくＫａｔｚ。口から発せられるのは自己流中国語。

 

 

約６０個のギョウザ完成！恐るべし、特価豚肉ミンチ５００グラム　３９８円！！奥のコンロでご飯も炊けていく。

 

フライパンにお行儀よく並ぶギョウザたち。この時点で2本目のビールが開く音がする。

 

 

ギョウザがじりじりと焼けていく合間に、子供達はサラダ用の野菜を採りに庭へ。畳半畳ほどの小さな菜園には「猫のひたいガーデン」という名前がついている。昨年の教訓を生かして今年はこのような畑？になった。裏庭に行く手間も省け、さらにズボラなことに窓から水やりもできるという我が家にピッタリの菜園。

 

 

「素晴らしいやないのう！！ 」とここでビール3本目。 

 

昨晩も美味しゅうございました。特価ミンチよ岡本さんちの採れたて野菜よ、そしてＫａｔｚよありがとう！

それにしても子供達はギョウサよりもサラダに夢中。サラダにマヨネーズをつけているのか、マヨネーズにサラダをつけているのか分からないような食事風景の中、楽しいはずの夕飯がしだいに雲行きが怪しくなり、私は不必要に「ギョウザうおいしい、うおいしい！！」とはしゃぎ、長女は早々とおちゃわんをお勝手に下げ始め、ああ、昨晩も我が家は寺内貫太郎一家のような事態へと突入して行ったのであった・・・　　　　あや